うきうき感想帳

友人に書くつもりで書くと書きやすいらしい。BLが多いかもしれないし、多くないかもしれない。

糖衣 悦史ルートでわやになる

因習の村!(あいさつ)

因習の村ってなんでこうもワクワクするんでしょうね。BLってなんでこうもワクワクするんでしょうね。面白い物語ってなんでこうもワクワクするんでしょうね。

全部あるらしいので糖衣をやりました。まだフルコンプはできていないのですが、今の時点でかなり最高です。

www.freem.ne.jp

ホラーと銘打たれたその名に違わず、怖くてお酒を飲まないと眠れなくなったり帰省へのハードルが上がったりしましたがフィクションに心を揺さぶられるという体験は現実よりも尊重されるべき事柄なので何の問題もありません。

ちなみにWindowsしか対応していないゲームに関しては、いつもはmacBoot Campを突っ込んでやってるんですがなぜかこの方法だとセーブデータが作れなかったので10年以上前のdynabookを引っ張り出してプレイしました。macユーザーで糖衣がやりたい人は気をつけてください(そもそもBLゲームをやりたがる人はちゃんとWindowsを持ってると思うんですが…)。ちなみにdynabookを持ってからmacを持つと「お前…軽いな。まるで羽みたいだ…」と前時代の攻めごっこができて楽しかったです。

そんなことはいいんですよ。糖衣の話をしますよ。ネタバレもします。

例によってこんな辺境に来る人は既プレイと相場が決まっていますからね。

 

ホラーというのは聞いていたのでびくつきながら読んでいたんですが、主人公の立ち絵が出てきた瞬間にすごい勢いで視線を誘導してくるCuriosity killed the catの文字列で「ウワー! もう終わりかもしれない」と謎の諦めを得ることができたのでよかったです。君も好奇心で身を滅ぼそう!

民俗学の本を読み漁っていた時期があったので、冒頭で語られる」が「茂狩」に転じた箇所でもうクラッカーを鳴らしていました。途中途中で語られる話に作者さんの知識の深さを伺えて興奮しました。自分の知識の浅さを突きつけられるたびに興奮する体質なので終始興奮していたと言っても過言ではありません。

冒頭の伝承が終わって滑らかに我らのメイドガイ・ヤシロさんが出てくるんですが、「メイド服を着た男性」が性癖なので火柱をあげました。笑い方が「にゅふふ」とかでまあ言って仕舞えばぶっ飛んだキャラだなというのが第一印象なんですが、シンプルに頭がいいですね彼。カカシのあたりとかは怖くて毛布を被っていたんですが、ヤシロさんのお話を聞いてからは布団から抜け出して読み進めることができました。不安な時に理路整然と落ち着いて話してくれるの本当に助かります。清涼剤。

>「にゅふふ、忘れちゃったんですか? 蘇芳様が初めて大江家にきた時に言ったでしょう、ヤシロは、ずっと蘇芳様の味方だって」

好き…………………

 

だからこそ悦史ルートでその……………

傷つきました。

そしてラストで胸を撫で下ろしました。よかったね。悦史ルート終わったあたりで「ヤシロって社とかから来てるのかな」とか思っていました。

悦史という名前を出してしまった以上彼のことは避けられないですよね。

浦戸悦史くんの話をしますよ。

というかこの怪文書を書いている人はまだ悦史ルートしかできてないんですよ。

何故かって「にわにいた」が怖すぎて周回できないんですよ!!!!!!

許してほしいです。

 

 

彼の話を読んでいる間、気持ちが乱高下しっぱなしでした。

『忘れられた幼馴染』が嫌いなオタクっているのか?

主語デカ罪(しゅご-デカ-ざい)で逮捕されそうですね。

少なくとも私は大好きなので大変健康によかったです。

 

初登場のシーンで頬を急に染め出したので「お、これは忘れられた幼馴染だな」と察することができました。助かる。

 

途中途中で挟まれる回想を見る限り、りょうちゃん=悦史くんなんだろうな、というのはわかるんですが、幼少期の高慢さがなりを潜めているのは何故? 家督を継ぐはずの長男が女装をさせられているのは何故? 学校であんな仕打ちを受けるほど軽んじられているのに、老人たちに対しては権力を振りかざせていたのは何故? りょうちゃんの由来は? とか、もろもろ疑問を持ちつつ進めていました。

今思い返すとアホですね。だってこのゲームのタイトルは『糖衣』

ダウンロードフォルダ名は『sugar-coated』

ejje.weblio.jp

さすがに察しなさいよ!!!!!

 

りょうちゃんの由来は蘇芳より早く気づけたのでちょっと嬉しかったです。(BLゲームを謎解きゲーと勘違いしている人?)

 

あと図書館で本を借りる時、鬼の本を借りると悦史に分岐するのはなんでだろうな🎶とか思ってたんですが、彼の正体が判明する時に理由がわかって目からウロコがボロボロ落ちましたね。あと苗字がウラド公から来てることがわかった瞬間の頭の中でスライドパズルがカチカチカチカチ!!!!!!!って解かれてくような感覚忘れられません。すごすぎる。そりゃあんなド田舎にクソデカ洋館を建てますよ。しかしBLゲームに出てくるクソデカ洋館の北里研究所率(n=2)。

今思うと私服が妙にオシャンだったのも「あ〜」になりますね。細かいところまで行き届いている……という感動。微に入り細を穿つとはこのことですね。

 

あと鴻森もよかったですね。蝙蝠(強そうな方につく・反響定位・吸血鬼の眷属)というトリプルミーニングに舌を巻きました。もしかしたらまだ意味が込められてる気がするので、優しい人がいたらそっと教えてほしいです。

そして何と言ってもボーイズ・執着。

蘇芳に対する暴力のシーン、嫉妬とか命令とかでねじれにねじれていて読んでて苦しかったです。でも暴力をちゃんと暴力として描かれていて嬉しかったですね。暴力って時折ポルノとしても描かれるので、そこを切り分けて書かれたような印象を受けました。こういう書き方をしてくれる人に対して、勝手に好感度を上げてしまいますね。ありがとうございます。

あと悦史くんが今までずっと「渡辺」呼びだったのにこの一件で「蘇芳」呼びになってにちゃにちゃしました。本編はそれどころじゃないってのに……。

 

それと渡辺蘇芳、人間が出来すぎててびっくりしました。

>けど悦史、いずれ俺を疎ましく思うようになるのはお前の方なんだ。

>俺はお前に純粋な行為を向けられて、ありえない期待をしてるような男なんだよ。

>悦史はこの村で、一生分傷ついてきたはずだ。

>だからこそ俺だけは悦史を裏切るような真似はしたくない。そのためには何が何でもこの想いを隠し通す必要があった。

 

>例え俺が悦史とキスしたいとか、悦史の裸が見てみたいとか、つーか悦史って勃起するの? 性欲はあるの? とか、悦史になら抱かれてもOKとか思っていたとしても、そんなものは全部なしだ。

 

>こいつとの友情を守り続けること。

>それは蘇芳くんじゅうななさいにとって、大分辛い仕事になるだろう。

これ本当に友人を慮らなきゃでてこない思想だよな……と、彼の優しさにシンプルに感心していました。

それはそれとして私はこのゲームがBLゲームであると知っていたので不気味な笑みを浮かべるBL山姥にもなっていました。あと想像以上に最強のマゾでよかったですね。マゾ性と善性は両立できる!

 

しかし悦史くんからの熱いアプローチで押し殺しかけていた健気な想いも氷解するわけです。よかったね。

 

そして晴れて恋人同士になった二人はいちゃつくわけですが、私がこのクラスにいたら多分胃痛でとんでもないことになってたんじゃないでしょうか。

因習の村あるある・二つのでかい家の対立という時点で「フィクションとしては最高だが、リアルでここに放り込まれるのは勘弁」という気持ちを掻き立てられますが、そこの「一方の長」と「もう一方の長の甥」が仲良くしてたら、多分私はナマモノ萌えと胃の痛さで保健室登校とかになってると思うので、私の故郷が茂狩村じゃなくてよかったな〜と思いました。

 

そしてくっついてからも物語が続くのでガチでびっくりしました。まだ読んでていいのか!?いいよ!!!

 

ウキウキしていたら鴻森が不穏なことを言ってきましたが初回の私は悦史くんを信じきっていたので誘いに乗りませんでした。このゲームのタイトルを忘れたのか?

 

いきなり化けの皮を剥いできたので怖くて震えながら監禁BADを見ました。しかし口頭でちゃんと了承を取るあたりが化け物っぽくてよかったですね。口約束でも契約は契約ですからね。許可を得ないとね。

「勝ち戦」の意味が初回はわからなかったんですが、GOODを見てからだと蘇芳の血を飲んで戦ってることが察せられる構成になってたことに気づいて、「フィクションが……うますぎる……」になりました。

 

GOODの話をしますね。

もえもえ(萌え-燃え)になりました。

バトル描写って最高!!それと罵倒ボキャブラリーが豊富でにっこりしました。キレッキレのセリフでテンションをぶち上げるのは麻薬にもにた爽快感がありますからね。麻薬をやったことはないので知りませんが。

夜の山でのバトル描写、背景のチョイスと相まって想像力が掻き立てられて本当に楽しかったです。冒険小説読んでる時のワクワク感。「これほんとうに死ぬんじゃないか」という不安ぎりぎりまで書いてくださって、もう超面白かったです。

叔父の尊也さんが容赦なかったのもいいですね。しかしこの三親等、本当に攻略できるのか?

>「不思議なものだね。こうしていると私はとても優しい気持ちになれる。君の苦痛に歪む顔を見ていると、許しがたい所業も許せそうな気がする。あの頃のように素直な気持ちで君を好きになれるような気がするんだ。ああもちろん──そんなもの、所詮は気のせいだがね?」

>「蘇芳くん、私は今改めて知った思いがするよ。やはり私の幸福に、君の不幸は不可欠なのだと」

このあたりでは渡辺蘇芳、こいつやめたほうがいいよ……と思ってたんですが、

>「いい加減駄々をこねるのはやめて私に許しを請いなさい。今の君を救えるものは、私以外には誰もいない」

お?となったので叔父ルート楽しみですね。

 

しかし二人で逃避行、しかも悦史くんは蘇芳以外の何もかも、それも家も故郷をも捨てて夜の山を駆けるの、ロマンチックですね。実態は命懸けだし、必死なんですけど……。ここで吸血鬼設定をここぞとばかりに活かしていて大興奮しました。顧客の求めているもの全てがここにある!

 

鴻森!お前!!!!にはなったんですがそれはそれとして切実だったね彼の気持ちも。といった感じです。「この村に生まれてなけりゃあな……」という気持ちになりましたが、そんな思いは「そもそもこの村が無けりゃあな……」と同義なので意味のない仮定でしたね。

>「どうした? 血を搾り取られたい奴からかかってこい」

最高──────

ブブゼラ鳴らせますよこの興奮で。

浦戸衆の後に叔父が来るんですが、

>「この私に後ろ足で砂をかけておきながら、のんきに姦通か? おめでたいにも程がある」

すげえキレのある罵倒だよ……と絶句してました。洋妾(らしゃめん)の意味を検索してひっくりかえりました。よくこんなぴったりの語彙が存在するなと感服しましたね。

あと水音で嫌な感じはしてたんですがマジで泣くかと思いました。

プレイ中のリアルタイム感想に

「ヤ

 や

 嘘だろ

 

 あの…

 paradiseのマツダ極BADと同じくらいの傷を負いました」

と書いてあったので相当ですね。細かすぎて伝わらない選手権を一人で勝手に開催して申し訳ないです。

>俺はようやく、お袋が執拗に帰るなと言った真の理由が理解できた。

>鬼がいるから帰ってはいけないのではない。この土地には最早、鬼しかいないのだ。

 

本当にそう。その通り。

そして蘇芳がいろいろあって自分の体質やら悦史くんの決意やらを巻き込んだ結果勝つんですが、その後の

>「──こんなあっけないもののために、こんな土地のために、あんな女と家のために! 俺の人生は、人生は、一体なんだったんだよ……ッ!」

でもう──────

本編であんな豹変を見せても彼のことが嫌いになれなかった、むしろ好きになれたのは、こういう弱さもちゃんと見せてくれたからじゃないかな、と思っています。

蘇芳はマジのガチで懐が広いので、がっしり受け止めてくれてて見てて安心しましたね。本編であの大立ち回りができた二人なので、これから先どんなことが起きても二人でずっと一緒にいる約束を守り続けるんだろうな〜と思います。幸あれ!

 

この二人の後日談が読みたいよ〜と暴れ回っていたらありました。

www.dlsite.com

買いました。超よかったです。BADエンドのその後もあったのですが、BADエンドのその後はどれだけ観測してもやはりBADのままなのだと確信を得ることができました。

最高!!!!!

成人してて、よかった〜!!

 

Paradise マツダ√でわやになる

こんにちは。面白いボーイズラブゲームで精神を健康にしたいな…と思ったのでパことParadiseを買いました。めちゃくちゃ面白いです。超面白いです。Paradiseを進めているとリアルタイムで『Paradise面白過ぎbotと化してしまうため、分あたりのツイート数が爆上がりします。しました。今もしています。すごいゲームですね。

 

パソコンに向かいながら「ウワー!!!!」だか「アアーーー!!!!」だか叫んでいたらマツダルート完走したようなので呻きを備忘録として残しておきます。ちなみにミツギとタカラはまだです。タカラ√今からすでに怖すぎる

 

順番としては刺殺→TURE→シマダBAD→BAD→極BADでした。あとネタバレとか普通にあると思いますが意識しないように書いてます。こんな辺境感想文を読みに来てくれるような人はたいてい既プレイでしょうというオタクへの信頼・偏見があるので…

 

最初にマツダルートからやった理由なんですが、共通ルートでめちゃくちゃ「頼れる実直お兄さん感」を出してきたので興味を持ちました。実直お兄さんが極限状況下で反倫理的な行動を取らざるをえなくなったときの苦しみが見れるかな…!!!という邪な感情がありました。

それどころじゃありませんでした。

責任感があって実直な男が苦しむ姿を見るぞ!!!→主人公のアヅマがめちゃくちゃ苦しむことになる

なんで?

全ての実直お兄さんが反倫理的な行動を取ることに抵抗があるわけではないからですね。

はい。

 

以下キャラクターとかエンディングとかへの感想です。体力がないのでノーマルBAD(ノーマルBADって何?)については言及できてないです。すみません

 

ウチムラ刺殺END

この人とキドさん(既プレイヤー向けの文章なのでキドさんの説明は放棄します)が主な撹乱役だったのですがいい感じにヘイトコントロールがされてて物語を書くのが超絶技巧(ウメェ)……の顔になっていました。いい感じに趣味があった即席グループ、「第一印象は共通の趣味がある」ということで出会ってしばらくはウキウキで接することができますよね。で、深く関わってくると合わない部分が出てくる…あるあるですね。最初は頼りになる人かな〜!?と思ったらただ口うるさいだけとか言うだけ言って何もしない人とかがいたりいなかったり………

……

苦しくなってきたので四人グループへの言及はここで終わりです。パの話をするべきなんですよここでは。

ウチムラさんはさっき書いたようにヘイトを買う役回りになっており、アヅマたちにいろいろ突っかかってくるのですが途中の喘ぎ声がめちゃくちゃエロかったので「でもこの人ああいうふうにヨガるんだよな……」と思うと全て許してしまいたくなってしまいますね。いやでも勝手に食糧を食べるのは良くないと思う。この人は刺殺してくるのですが、興奮したように刺してくるのが逆に普通の人っぽくてTUREで最後までまともだったことを考えると気の毒に…と思います。なんとか生き延びてほしい。

 

GOOD

うおおおお〜!!!!!!おもしれ〜〜!!!!!になっていました。

やる気があるのかと怒られそうなんですがマジで読んでいる最中ずっとテンションバリバリ上がっていて「大画面で見たすぎる……」の感情になっていました。面白い物語は大画面で見た方が嬉しいし……

食糧が無い!水もない!もうマツダ√は飢餓の描写がすごく良かったです。ご飯を奪ったウチムラを追いかけて、それから戻ってきたアヅマをタカラが出迎えた時に、食べ物を隠してないか確認するためにじっとりと舐め回すように観察してるのとかすごいリアルで。BLゲームを買ってるのでそりゃあBLを見にきてるわけなんですが、BLとはまた別の軸でめっちゃ面白・ストーリーがバリバリ描かれていると…嬉しくて…! 興奮してしまう……。本気でずっと休養沢ライチ先生このシナリオを書いてくださってありがとうございますの舞を内心で舞っていました。だってこれは…舞うでしょ。面白すぎる〜!!!!!(Paradise面白過ぎbotマツダ√プレイ中の自分のツイートを見返してきたのですが『Paradise面白過ぎ』『休養沢ライチ先生、全てが上手過ぎ』の二文を交互にツイートしていた時期があってウケました。でもParadiseがめちゃくちゃ面白くて、休養沢ライチ先生は全てが上手過ぎることは事実なので……。

貯蔵庫の襲撃とかも、食糧っていう、「一度食べたら無くなるから有無の証明ができない」ものを管理するマツダへの信頼が無くならないと起きないイベントですよね。マツダの暴力性が明るみに出ないとこうはならなかった。論理が一貫しててサイコー!!!!おもしろい!(Paradise面白過ぎbot

 

ラストのタイトル回収もため息ついてました。良すぎて……………………はあ……………………しかしParadise、地の文含めて好きな言葉が多すぎますね。マツダのセリフにも好きなのめちゃくちゃあって、

 

「お前が好きだから謝らない」

「ケツを知らないなんて、時代錯誤も甚だしい」

「俺が貯蔵庫の管理やるよ」

「こんなどうしようもねえ俺を好いてくれてるって実感できるから」

 

………

 

すみません。好きなセリフを並べたてていたんですがマツダという男…最高!!!の気持ちになりました。「ケツを知らないなんて、時代錯誤も甚だしい」最初みたとき爆笑しちゃいましたもんね。ここまで堂々と言われると「そうかな? そうかも……」みたいな顔になりませんか? 「押しの強さ」のスキルツリー伸ばしてないとこんな言葉出てこないですよ。営業職だそうですしその辺りで口のうまさは鍛えられてたんでしょうか。

 

好きな地の文だと「百回のノックで開くのだと知られたくない」ですね。大笑顔になりました。というか皆さんご存知だと思うのですが文章が上手すぎる。「押しに弱い」ことをこんな美しい言葉で表現できるんだ……………と画面の前で息を飲んだのを覚えています。

 

一度目は強姦で二度目は和姦がいいの、屈折してるのにマツダの性格を知っているとめちゃくちゃ一貫性がとれててすごい。マツダは自分が暴力的であることをしっかり自覚していて、だからこそ持ち前の社会性でその暴力性を押さえつけられていたんだなあと思います。そうじゃなきゃ信頼も大切になる管理職とかには就けないし。社会性と暴力性、という、生まれ持ってしまった相反する性質に多分マツダは一生付き合っていくつもりだったのでしょう。結婚の話になった時、諦めているような発言をしていましたし。本編みたいなことにならなきゃ……………………

大笑顔、失礼します!

 

俺が貯蔵庫の管理やるよのシーン大好きでここだけスキップできないんですよね。エッチなシーンはスキップできるんですが貯蔵庫の管理やるよは絶対に見てしまう。

 

あと出すだけ出して即寝するのヒドすぎて笑いました。こんなに綺麗な寝落ち見たの木原音瀬の『美しいこと』以来です。でもマツダのそういう所が好きだ……アヅマはがんばってください。

 

シマダBAD

 

怖いですね。マジで怖かったです。

GOODを通ってもシマダへの印象は割と良かったので「どうBADになるんだ…?」とか思ってたんですが見終わった後は紛れもなくBADでエンディングが流れた時も放心していました。

だってこう………その……

あのアヅマが………………………………………………………………

 

………………………………

 

豹変といった感じでもう、後半は見てらんねえよ……

 

個人的にBLに出てくる薬物って、「気持ちよくなるぞ!!!!!感度をあげるぞ!!!!!」みたいな、セックスにおけるスパイスとしてしか使われない印象があって、それは薬物の「神経を過敏にさせる」の部分だけにフォーカスした、言ってしまえば美味しい所だけ持ち上げられてる印象があったんですよね。

でもこのシマダBADではちゃんと(という表現も変ですが)アヅマが薬物に依存してるんですよね。ちゃんとドラッグの負の面も描いてくれてる。これはルート分岐があるゲームでしかできない表現なんじゃないでしょうか。ゴールが1つしか設定できない媒体(小説とか映画とか)で薬物漬けENDって基本的に救いが無い扱いされますからね。

そういう点でもParadiseという作品がゲームでこの世に出されてよかったなと思います。

 

急に真面目な話になったな?

オタク語に戻りますよ

 

シマダが焼死体やキドの死体をバシャバシャ撮ってたの、最初は「あー警察に説明する時とかに必要だからかな」とか思っていたんですが、シンプルにこの人死体撮りたいから撮ってたんだと気づいた時には怖過ぎてヤバい声が出ました。こんな遅効性ヒューマンホラーあるんだ。

 

あとBAD用のエンディング曲に「沈没船」って語が入ってるの大はしゃぎしました。こういうの大好き!!!!!!

 

極BAD

あ〜つらいめっちゃ好き。

極BADの話をしようとすると自傷ダメージを喰らうんですが、極BADのこと大好きなので極BADの話をすると体力が回復するのも事実なんですよね。己につかうやどりぎのタネみたいな…(??????)

 

あの……

 

極BADの中で一番好きなセリフは何ですか?

私は「そんなに死んで欲しいか?」です。

何?このQ&A。

でも極BADって全部が名シーンで全部が名セリフで…………(オタク・ろくろ) 見せもんじゃねえのシーンも大好きですね。アヅマが「合意だから」って明言したのマツダ嬉しかったんじゃないですか?2回目は和姦がいいって言ってたもんね!!!!!!!!!!!

…………………………

「四回も、俺に尽くしてくれてありがとう」 もアーーーーー…になりました。

アヅマが言っていたように、なんだかんだこの√のマツダもちゃんとマツダで、別にいきなり狂ったとかではなくて、Goodでアヅマが担ってくれた精神的な支えが無かったらこうなっていた、というのがリアルで本当に大好きです。Goodと同じくらい、物語としてのロジックがしっかりしてて違和感がないんですよね。名建築を見て思わずうっとりするような美しさがあります。サイコー!!!!!!!!!!!!!!!!!(きららジャンプ)

……………………………………

 

あの

 

ラストの話もちゃんとしたいんですけど

 

ちょっと………思い出してたら自傷ダメージ>回復量になってきたので

 

あの……………終わります。すみません。ありがとうございました

こんな尻切れトンボあるんだ

 

贄の町でわやになる

受けが嘔吐してるスチルがあると知ったので贄の町をやりました。

結果として大変健康に良かったので買って良かったです。嘔吐万歳!嘔吐以外も万歳!

 

http://www.zombilica.com/games/nienomati/index.html

 

あらすじとかは公式サイトを見てもらうのが多分一番早いです。端的に言うと昭和レトロな世界観で繰り広げられる不思議の国のアリス(血が出る)です。

 

グロやらゴアやらあると聞いていたので戦々恐々ではあったものの、きつそうだったら目を閉じてやればいいかな…何より嘔吐が見たいし…とやったんですが思ってた以上にグロかったりやりたい放題だったりで逆に笑顔になりました。作り手の性癖が垣間見えるゲームはいいゲーム!

 

いろんなところで言われていますが世界観がべらぼうに良いです。エンディングのことを『終焉』と表記していたり、パッケージで登場人物が全員喪服を着ていたり、タイトル画面のボタンが錆びた看板モチーフになっていたり…と細かいところまで世界観が作り込まれています。ディズニーに行った時に「ここまで作り込まれたテーマパークだからそりゃ没入して楽しめるよな〜」と思った記憶があるのですが、贄の町にも似たようなものを感じました。こっちは臓物とか出てくるけど…。贄の町はリョナラーのテーマパークなのかもしれない。

 

攻略順はココ→笑男→あすく→成臣でした。好きなキャラは日天と笑男です。以下各キャラへの感想。致命的なのは避けていますがそこそこネタバレしています。

 

  • 清澄日天(主人公)

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かわいい!!本当にかわいいです。

「超がつくほどの鈍感」「化け物に命を狙われがちなのに危機感が無い」「ついでに性知識も無い」「ピンク髪」まで乗せておいて属性として平凡を上げるのは流石に。ここまでザ・総受け主人公な要素を詰め込まれてると「受けすぎる!」となりがちなんですが、声が低いことが全てをひっくり返してくれました。声優さんの我武テツさんに感謝。ゲームやりながら何回感謝の垂れ幕や旗を内心で掲げたか分からない。終盤はもう掲げすぎて暴走族の集会みたいになっていました。日天のサンプルボイス聴いて「お!」と思った人はそのまま贄の町買いに走ってほしいレベル。本当に声が好みすぎて日常パートもエロシーンもニコニコしながら進めてました。喘ぎも声の低さを保ったまま喘いでくれるので命助かってました。感謝…。あと吐いてくれてありがと…。

贄の町は全体的にキャラメイクが上手いな〜というか、二極的なギャップを作ることでプレイヤーの心をグッと掴んでくるなあと感じていました。日天の髪をピンクにするぞ!と決めた方、おそらくキャラデザ担当の厘のミキ先生なんですがあまりにも英断すぎる。しかしエロいことを「えっち」と呼ぶのはオタクに都合が良すぎないですか? 最初見た時本気で幻覚かと思いました。

あと朝から晩までめちゃくちゃ働くアルバイターな設定も好きでした。作中で「正社員にならないの?」と聞かれて「なんでだろう」と返しているシーンがあるのですが、終盤になりいろんなことが判明してから「フリーターとして働いた方が、より自分を痛めつけられるからだ」と自覚するのが超・超・超かわいかったです。己が破滅的であることに無自覚な青年はかわいいので。それといい人すぎる。高校卒業してからバイトに明け暮れすぎたせいで友達が少ないらしいですが、当時の友人に「日天のことが好きだったけど結局最後まで想いを打ち明けることができないまま日天のことを引きずり続け、大学に入って彼女ができても彼のことを忘れることができず破局を繰り返す男」が居たりしませんか?居ると思うんですけど…。

個人的に言いたいことがあるとすれば、性的な接触を攻めから仕掛けられても「女の子じゃあるまいし……」と心の中で「気にしなかったことフォルダ」にぽいぽい放り込んでしまうのはやめた方がいいと思う。そこもかわいいとこだとは思うんですけどね!

  • ココ

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甘いマスクのお兄さん!お料理・お掃除担当。この人がいるだけで毎日おいしい手料理が食べられるの羨ましすぎる。急に違うジャンルの話になるんですが贄の町のご飯シーンを見ていると『妖怪アパートの幽雅な日常』を思い出します。不思議な宿で不思議な人たちと食べる美味しいご飯…まあこっちは血飛沫がどばどば出てきてるんですが。

彼のルートから見始めたのは、『長く滞在すればするほど死や痛みに対して鈍感になっていく非日常的な世界』に7年も居ながら、掃除や洗濯といった「日常的な生活」を自発的に営み続けているのは何故だろうというのがありました。

いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜こんなに綺麗に回答がもらえるなんて思っていませんでした。いいよね心の底では「自分を見てほしい」と強く求めてる男。しかし顔も声も性格も何もかもが良いのに下半身がめちゃくちゃ緩いという一点で人間性を減点してくるのは一周回って強すぎる。「ココならなんかもう仕方なく無い?」という気持ちにまでさせてくれる。

街の女性たちを華麗にまとめ上げる手腕を商店街で見せつけられたからかな……私自身がハーレムも全員に平等に愛やお金を与えられるのなら一夫多妻でもいいよね!と思ってるタイプなので。まあお金はともかく日天が来ることで愛に偏りが生じてしまうのでどだい無理な話ではあるんですが……。

あと過去が重い!!絶句しました。その過去があるからこその本編でのココだとは分かっているんですが、現世でのココには腕がないことを知った時は思わず涙が出て、画面の前で「滞在エンドがいいよ〜〜…………滞在………」と本気で駄々をこねました。だってあんなに楽しそうに料理をしていたココから両腕を奪ってまで現世に帰ってほしいと思うのは無理でしょ。私は無理でした。なのでBAD以外では当然の様に滞在エンドになりました。よかったね!

ちなみに初BADはココ終焉壱でした。わーい触手!と喜んだ数分後に貫通?みたいな…こう…………破裂……絶句…………。

なるほどね。となるには充分すぎたのでいい洗礼だったと思います。贄の町、所々細かすぎて伝わらない性癖選手権が開催されていると思うのですが原画の方の趣味なのか、ライターさんの趣味なのか、企画の方の趣味なのかかなり気になるところです。終焉壱では内臓を逆流してくる触手がボコボコと腹を押し上げる描写、終焉弐では欠損部分に縫合痕……と、必要以上に情報量を詰め込んでくれたので拝みながら見ました。今でも見返します。「そこいる?」じゃないんですよね。神は細部に宿る。こだわりを感じられて本当に好きなスチルです。

終焉弐に触れたので終焉弐の話をしてもいいですか?します。

めちゃ好きなんですよね終焉弐。執着があまりにも間違った形で噴出してしまうところに加えて、日天の足を切り落とすココが「自分は紛れもなくあの父親の息子なのだ」ということを実感しながら切るところが本当に良い。記憶喪失+幼児退行のようになってしまった日天に「自分たちは恋人同士だった」と吹き込んで甲斐甲斐しく世話をするココに対して、周りの人間はみんなドン引きしてるけど「日天くんと僕は恋人なんだしお互い幸せだからいいよね♪」みたいな感じで本人は大団円だと思っているの怖すぎる。STOP!記憶の改竄!というか成臣ルートを通ってから終焉弐を思い返すとよく成臣ブチギレなかったなと思います。

まだ終焉弐の話をするんですけど、日天の周りにあるおもちゃがみんな子供向けのそれなのがも〜〜つらくて……虐待を受けた人間はその年齢で精神年齢が止まる、という話がありますが、終焉弐のスチルを見ていて思い出しました。つらい……でもこの地獄もそれはそれで心地いい……。ファンディスクで終焉弐のIF後日談が見れるの楽しみです。

ココは帰還もすごく好きで、「もう一度関係性を構築し直す男と男」が大好きなのもあるんですがもうドンピシャでした。日天がボランティアとしてココが入院している施設に通い詰めて、二年掛けて資格を取って、患者と介助者として一から信頼という関係性を作り上げていることに感動すら覚えました。だって二十代の二年ですよ? 貴重すぎる。日天にとっての「幸福に生きること」にはココが必須、という覚悟がひしひしと伝わってきて、スタッフロールを見ながら「よかった……」と呟いてしまいました。

「もう一度、僕を……」のセリフも相まって大好きな終焉です。ファンデスク楽しみにしています!!!!

帰還の二人がまた恋をしたとき、やけに手慣れた雰囲気を醸し出す日天にモヤつくシチュエーションが見れるかもと考えるだけで大笑顔になりますね。「日天を手練れにしたのは…………お前〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」と叫びたいので、早くファンディスクが発売される7月29日になって欲しいです。本当に楽しみにしています。

  • 蘇芳笑男

    f:id:nanokame777seven:20220310043514p:plain

一番好きです。一人称が「名前+さん」のおちゃらけたお兄さんというだけでもう『終わり』になる。個人的にはかなり王道なBLのシナリオに感じました。最初は利用するために仲良くなったけど、仲良くなったせいで相手のいろんな面を知ってしまって最終的には情が湧いて利用できなくなってしまう……。こういう関係性、利用しようとしていた側の悪辣になりきれない人間性と利用されかけた側の相手を懐柔するほどの善性が垣間見えてかなり好きです。

 

……………

 

………あの……………

 

蘇芳笑男の話をしようとすると…………情緒が……おかしくなるので…………笑男終焉参の話からしてもいいですか。します。

終焉参もかなり好きなバッドエンドで、言ってしまえば「異形になった攻めに受けが食われて死ぬ」エンディングだし、言葉だけ見れば救いは全然無いんですよね。ととのえ(変換が面倒な苗字ですね)というヒールも笑男に食われることで本懐を遂げているわけですし。けれど化け物になったはずの笑男は日天を食いながら涙を流していて。それを見て日天は安心しちゃうんですよね〜〜!!!!「ならいいかな」って思っちゃうんですよね〜〜!!!よくねーよ!!でも受けが許してるんだからオタクだって許しちゃうんですよねそんなの。一歩間違えたら胸糞悪さしか残らないだろうエンディングなのに、悲壮感や慈悲のようなものを感じながら見終わったエンディングでした。あと異形のデザインがかなり好きです。笑男が大切にしていたものが多くモチーフに取り入れられていて……頭部が羊モチーフだったのは生贄といえば羊だからでしょうか。とにかく良かったです。ついでに言うと頭や胸にモザイクがかかっているスチルを見るのは初めてでした。グロいのを分かっていてもスチル鑑賞から度々見にいくくらい好きなスチルです。余談ですが私はmacユーザーで、そして贄の町はmac対応してないんですよね。なのでスチル見たさに夜な夜なWindowsに切り替えては贄の町を起動しています。

笑男と言えばやっぱり終焉帰還だと思うんですけど、もうほんと〜に大好きな終焉で、ココの時に書いたように「もう一度関係性を構築し直す男と男」が好きなオタクとしてはもう……最高!!!!!!!!!!それはそれとして笑日は早く幸せになって欲しい……いや……日天の片思いがもう数年続いてもかわいい…………いや、でも……………と想像の翼を広げまくるには最適な幕引きでした。ココの時に「二年!?」と驚いたんですがこっちは三倍の六年。しかも顔を合わせた際に放たれた「誰?」

つらすぎる。お前忘れるなって言ってきたくせに忘れるのかよ!でもそれが世界のことわりなので仕方がないんですけど……贄の町の主人公が清澄日天じゃなかったらこの物語はここでBADルートとして終わってたと思います。という宿での笑男とあまりにも接し方が違ったので「あ〜宿だと心を開いてくれてたんだ……」と当たり前のことに対して深い感慨を抱いてしまいました。何事も失ってから気づく。

日天はスーパーめちゃくちゃ懐広すぎ一途受けなので、忘れられていたとしてもまた笑男に会うために諸々を頑張るんですが側から見たら怪しすぎて見ていてハラハラしました。なんとかなってよかった〜!と安堵したオタクにぶち込まれる「俺、前にもこうやって……」のセリフ。

これこれこれ!!!!!!!!これだよ!!!!!!ココ終焉の時にも思ったけど……これ!!!!!「もう一度関係性を構築し直す男と男」!!!!!となっているうちにスタッフロール。私はしばらくTwitter蘇芳笑男の宗教画を探す旅に出ました。本編をやった人にしか伝わらないけど、蘇芳笑男を神格化するのは誉められたものじゃないのでやめた方がいいです

 

  • 緑青あすく

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BLゲームを何本かやると分かるんですが、BLゲームと言うのはたいてい第一印象が一番悪いキャラのルートが一番平和です。つまりそういうことです。

開幕バットを振り回して笑男の頭をかち割るというポップな登場をかましてくれますが、深く関わる様になってみれば暴力性は恐怖や保守性の裏返し、もしくは防衛反応という大変思春期めいたキャラクターでかわいかったです。あと服のセンスがいい。あすく周りは好きだ〜と感じるグラフィック多くて大変ウキウキしました。彼の部屋は訳あって吊り電飾まみれなんですが、それがまた雰囲気があっていいんです。

あすく、最初に抱く印象はやっぱり「怖い」とかなんですが物語を進めていくうちに「なんかこの人かわいいな…」となっていきます。しかしあすくルートで「もったいないから」とケーキをあすくの手から食べる日天にはめちゃくちゃ驚いた。距離感の詰め方が異常な攻め、商業BLでは結構な頻度で見るんですが他者との距離感がバグった受けは初めて見ました。だからえっちなことをしても「まあいいか」で済ませられちゃうのかもしれませんが…。

あすくはイレギュラーな存在である日天がこの世界に来ることで、今までの日常が揺らぐことを恐れて攻撃的になっていた、というところがあすくのかわいいところですね。あすくルートは滞在もすごく好きです。彼が求めている居場所は変わらずそこにあるわけで……。にっこりしますね。というかあすくは帰還したときに強すぎるというのもあります。清澄日天の帰還エンド幸福RTAがあったらany%の上位は全部あすくルートで埋まってると思います。しかし帰還エンドだと「現世でのあすくと、宿でのあすくを心の中で比べてしまう日天」に対しジェラシーを感じるあすくが居るかと思うとニヤケすぎて顔が口裂け女みたいになりますね。

それと終焉参の話をしますね。マジで好きなので。

色々あって肉体がボロボロになり精神も壊れてしまった日天が、あすくにだけはわずかに反応を見せる、というだけでもう六億点満点なのですが、スチルがさらに加点の上限突破してくるので困るんですよね。前述した、電飾がたくさん吊られている部屋の中よりそうあすくと日天……という退廃的な雰囲気。グッと来ます。傷がほどよいエグさなのもいいです。

それとあすくが「自分が守れなかったせいで日天はこうなってしまったという罪悪感を抱えているが、今の日天が自分だけに反応してくれる事実に優越感を感じてもいる」のがもう……最高!!!!!!!!相反する感情に引き裂かれそうになる攻めは健康にいいですからね。あらためてココ終焉弐を思い返すとあすくがどれだけまともな感性を持って日天に接しているかがわかります。とある二択を間違えると普通に撲殺されるけど……。終焉参、こちらもファンディスクにIF後日談が収録されるそうなので超楽しみです。今すぐ7月29日になって欲しい。見せてくれよBADENDの向こう側

 

  • 朽葉成臣

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BLゲームを何本かやると分かるんですが、BLゲームと言うのはたいてい第一印象が頼れる人みたいなキャラのルートが一番大変なことになります。つまりそういうことです。

途中から「あれ、もしかして……」といった感じでどんなポジションのキャラクターなのかは推察することができるんですが、しかしいい性格をしている。この綺麗な顔でバールを振り回すんですから恐ろしいですよ。クトゥルフ神話TRPGで余裕で生還するタイプのキャラクター。SAN値も減らない。なんかもう彼に関する終焉は全部「なんとかなるでしょ。日天頑張ってくれ」という感想が先に来るのでなんとかなると思います。それだけのパワーがある人間なので大丈夫でしょう。お前は成臣のことをなんだと思っているんだと言われそうですが、成臣終焉 帰還を見れば納得してもらえると思います。

成臣、彼の個別ルートで見ることのできる逆光のスチルが本当に美しくて、朽葉成臣といえばあのスチル!と思うほど好きなシーンです。気づいた時には外堀を全て埋めてきているタイプの攻めですが、整った顔立ちや育ちの良さから来る物腰で相殺されているような気がします。しかし美しい人間が性的に無知な人間を手篭めにしていく様子を見るのは大変健康にいいですね。ガテン系の日天が受けなのも良いです。線の細い攻めと声の低い受けのカップリングは精神の疲労した箇所に素早く届きますからね。

それと成臣終焉弐が超好きでした。腸ズリを見る日が来るとは思いもしなかったんですが、カスの動機で大岡昇平の「野火」を読んだ身からすると手を叩いて喜ぶ終焉でした。最高!あと贄の町は世界観が特殊(主人公以外精神体なので痛みなどはあまり感じないし病気もしない)なので、死体を食べたとしてもプリオン病やら死体損壊罪やらの言葉が脳裏をよぎらないところがいいですね。カニバリズムに没頭できます。

朽葉成臣、自分で自分がゲスでイカれていることを自覚した上ですんなり受け入れているところがいいですね。神社で泣きながら日天に思いの丈を伝えるシーン、大好きです。感情のぶつけ合いはBLの華。なんだかんだ成臣の執着を受け止められるのは清澄日天だけ……。

成臣の滞在も大好きな終焉です。さりげなくサブキャラの燈をのし続けているところもいいですね。成臣みたいなタイプの人間は下手に隠し事をするより開き直ったほうが強いというのがよくわかります。実際成臣は強い。性欲も強い。さりげなくギャップの塊みたいなキャラクターなことに今気づいて驚きました。はらわたを出しながら日天に襲い掛かるシーン、ボイスを聞くと懇願しながら日天に吸い付いてるのがわかって、必死さも相まってすごいよかったです。執着〜!!!重たい男!成臣ルートを進めているとき、Twitterの下書きにしょっちゅう「重たい攻め‼️(挨拶)」と保存していました。重たい攻め‼️(挨拶)

重たいと言えば帰還の成臣です。せっかく日天が必死に宿での出来事を文字に起こしてきたのにそっちのけで日天のこと考えてるのめちゃくちゃ怖かったです。前後の文脈はどうでもいいからとにかくあの男が自分のところに飛び込んできてくれた幸福を味わい続ける男。最高。日天は頑張ってください。ファンディスクでどんなふうになるか楽しみです。成臣終焉 帰還のその後……。

それと成臣がいろんなところで地雷原と呼ばれているの、何故…?と思いながらやったのですが本当に人を選ぶシーンもあって笑ってしまった。先に書いたはらわた出しながらのエロもあるんですけど、現在進行形で非処女(?)の攻めが出てくるとは思っていませんでした。しかもゲスのサブキャラが攻め。個人的に燈は風評被害を振り撒き続けるWikipediaみたいな男だと思っているのでボコり続けて終わってもいいんじゃないかと思います。ファンディスクに終焉参の続きがあるの、めちゃくちゃ怖いので一回終焉染のその後を見てから臨もうかなと考えています。怖すぎる。

 

荒削りな場所も見受けられますが総評としてはすごくよかったです。本編後を描いたドラマcd、どうせロットアップしてんだろ〜!?と公式サイト見たらデータ販売しているらしいので買ってきます。サンキュー情報社会。

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