うきうき感想帳

友人に書くつもりで書くと書きやすいらしい。BLが多いかもしれないし、多くないかもしれない。

BLUE GIANTを見た日記

見ました。

別の映画を見に行った時に予告を見て曲で心を掴まれ、原作を本当にミリも知らない状態で行ったのですが、よかったです(?)

 

上のように本当に語彙がないし、構成? とか? 何も考えていないため、とにかく感想に飢えているんだよ! という人向けです。オタクはオタクの感想文を読みたがるというジンクスを信じています。

 

デカめのネタバレがある!

 

大くん。

美しく、強く、残酷な人だな〜と考えていました。この映画は……主人公の成長物語では無い! もう最初からかなり成長しきっているし、別に「もっと強くならなくちゃ……」とくよくよしない。強すぎる。強くなる! と決めたら本当に強くなれるので、マジで逸材すぎる。

私は音楽に関してあまりにも無知なので、序盤での彼の演奏のレベルが全く分からなかったのですが、映像や周囲の人の反応で「どうやらすごいらしい」ということが分かり、音楽初心者にも優しい……助かる……と思いながら観ていました。

バスケしながら高校3年間川原でサックスを吹き続ける胆力、すごすぎる。土木のバイトしながら練習して音楽のことだけ考え続けて……という描写がすごい続くので、ここまで音楽一辺倒だと生活が崩壊するぞ、と思っていたら彼ではなく大家の生活が崩壊してしまった。そりゃそう……

雪祈くんが途中で「音楽を続けるには条件がいる」と発言していましたが、マジで……つらい。になっていました。

地味〜に家庭環境が推察できるように描かれているように感じたのですが、おそらく親がいない? そして音大へ行ったりレッスンを長期間受けたりできるほどの経済的余裕も無い? のかな、と感じ、普通に胸が潰れそうだった。

兄が買ってくれたであろうサックスを吹き続ける彼の才能がしっかりと評価されて華開いたのはとても良いことで、とても幸福なことだな……と思います。しかしミュンヘンでの住まい、どうするんだ……(おそらく原作に答えがある!)

なんか玉田くんに厳しいこと言わないのマジで残酷じゃないですか? 音楽が好き、熱くて激しいジャズが好き、誰だって最初は初心者、なんかすごい優しい主人公なんですが、あまりにも“何か”が突き抜けており、私は凡人なので見ていて少し怖かった。

 

一緒に見に行った人と感想会を行ったとき「宮本大は北島マヤ!」と発言してしまったのですが、概念としては割と似通っていると思いたい。

 

あれだけ才があり、かつ努力する人がそばにいたら萎縮するだろうなとは思うのですが、これは太陽に焼かれるイカロスの構図なのでオタクは黙って焼かれるのが正解!

 

玉田くん。

なんていい子なんだ。おそらく中盤から大くんに対し感情移入が難しくなることを見越しての初心者だったのだと思う。勘なので違っていても許して欲しい。

“できなくて泣く”のつらさが、まじで、つらい。

そして挫折してもちゃんと前を向いておりとても強い。

簡単にできることじゃないんだ、挫折から立ち上がることって……

So Blueの人に評価されているところを見る限り、彼も才というか、何かしらのギフテッドを持っていたのだと思います。人の良さというか。営業職、向いているんだろうな……

First noteを聴きに行った節があったので、一曲目のやつで「あれ? なんか違うかも」と恋愛サーキュレーションになっていたのですが、二回目で「これ!!!!!!!! これを聴きに来た!!!!!!!!!!!」と一人で大興奮していました。なんて良いステージなんだ。なんて……

 

なんて…………(泣き崩れる)

 

それはそれとして音楽で留年、正直この映画で一番つらかったですね。

普通に『ある』話だと思うし……。

途中から「休学してくれーーーー!!!!」と内心叫んでいました。休学して音楽してくれ!!!! 親のことを思うと、本当に心が苦しく、マジで休学して欲しい。したのだろうか(おそらく原作に答えがある!)

 

音楽わからんちんでしたが、彼のドラムの成長はかなり理解れたので演奏担当の石若駿さんに本当に感謝です。私たちもまたあのおじさんなんだよな。

ドラムソロ綺麗でしたね……

JASSのみなさんに共通していますが、音楽という聴覚でしか表現できないはずのものをどう視覚に落とし込むか、という点において演出をすごい考えたのだろうと思います。ありがとう、立川譲さん……

「こいつらと一緒にやりたいからドラムやってる」とても正しく純粋な動機で、とても正しく純粋な動機であったからこそ、あの一年半を置いていくことが出来たのか、と……思うと、つらいが……

 

好きだ……。

 

 

雪祈くん。

この人にこの漢字つけるの、ひどい!

助けてくださ〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

本当に劇場出てしばらく「沢辺雪祈……」しか発することが出来なくなってしまい、しばらく大変だった(主に同行者が)。

 

どうしてこんな……こんな……

ピアニストなんだぞ!

つらい……

どうして………………………………………………………………

 

音で人格が見抜かれてしまうのとかなんかこう、“存在る”よな。と思いました。

自分語りになってしまい申し訳ないのですが、自分がものを作った時に「残酷な子供のような無邪気な無責任さを感じる」と言われマジでその通りすぎてクソほど泣いた経験があるため、平さんにメタクソ言われている時の気持ちが痛いほど分かり、マジで大変だった。

私は彼ほど何かに打ち込めたわけでも無いのに……(急転直下)

 

自分語りではなくBLUE GIANTの話をするべきでは!? 

 

「スマートにやるんでね」とか言いながら楽譜のカット入れるのズルじゃん。

努力している姿を見せたく無いんだろうな……と思いつつ。玉田くんや大くんの努力を一切笑わないところも良かったです。

てかJASSのみんなって努力を馬鹿にしない。これってすごい。

努力を真正面から肯定してくれるし、無駄じゃないと思わせてくれる人が周囲にいるという環境って恵まれている気がします。

三人とも、出会えて良かったね……

 

なのに、何故……………………

 

大くんに「俺お前のピアノ好きだ」と率直に言われているシーンで爆泣きしました。

耐えきれん、こんなの!!!!!!!!!!!!

 

なんかさあ、「お前のピアノつまんない」って言ってきた人から「お前のピアノ好き」って言われるの、つらいというか、なんか……

 

「その人が一番欲しかった言葉を、なんの衒いもなく差し出してくれた」って感じがして、そういう経験って数年に一度あるか無いかだと思うんですよ。

本当に幸福なことだと思うんですよ。

でも彼の腕はもう……

…………

けれど事故に遭う前に、事故にあって弾けなくなってから、あの一瞬の最高のセッションに身を投じることが出来たことが……彼にとって幸福なことであると良いな、と思います。

 

音楽を聴きに行ったのに雪祈くんにメチャクチャになった人の感想文になってしまった。

音楽、全て良かった!!!!!!!!!!!!!!!

私は本当に耳ポンなので(カラオケ行くと合わせたつもりでも全音ズレる)巧拙とかは音楽有識者の10%も分からないと思いますが、それでも良いものは良い!!!!!!!!!!!!

映画のかなりの部分が演奏パートに割かれており、音楽を聴きたくて行った身としてはマジで大満足です。

3DCGに対して色々言われているそうですが、上質な3DCGが見たかったらマリオに行くとか……としか言えない。

後半から2Dアニメーションでしかできない演出が増えていき、“音楽”とはなんたるかを画面と音そのものが教えてくれるので、加速度的に面白くなっていくので全てを信じて見た。

 

マジでよかったです。

あ〜〜よかった…………見て良かった……………………

 

間違いなくBLUE GIANTの世界では「俺はあの日、あの夜、あの時間、So BLUEに居たんだよ」と語る人が存在る。

 

伝説に…………

キモすぎるのでここで終わります。