うきうき感想帳

友人に書くつもりで書くと書きやすいらしい。BLが多いかもしれないし、多くないかもしれない。

『男の花道 Don't Worry Mama/木原音瀬』感想

honto.jp
あらすじ
ゲイバーのマスター友晴は男らしい見かけと違いバリバリなオカマ口調の男。ひょんなことから万引き犯に間違われたオタク男・松尾の潔白を証明してやった。漢らしく啖呵をきって助けてくれた友晴に松尾は感動して、自分も男らしく変えてくれと懇願してくる。あまりの熱心さに友晴は絆されてオネエな口調を隠し、松尾に付き合うが…。BL界の話題をさらった、あのシリーズが帰ってきた。ついに最新刊登場。

 

感想(ネタバレあり)

面白かった。木原先生の作品は重苦しいものばかり読んでいたので、かなりギャグに振り切った本作はとまどいもありましたが楽しく読みました。

しかし攻めが逃げるタイプのBLというのは結構珍しいと思うのですが、それに加えて逃げた先でマタギになっているのもかなり振り切ってるなと思いました。当人たちは真剣なので、シュールギャグの趣がある。理性を失いたいのに失えないままギャグの挙動をやってる感覚がします。

構造自体はかなりわかりやすくて、
隠し事をした上での出会い→隠し事をしたままの交流→バレそうになる→バレる!→一安心→もう一悶着→大団円

と結構王道な展開ではあるのですが、登場キャラクターの多さとそのキャラの濃さで周囲を固めている印象を受けました。Don't Worry Mamaシリーズはこの本を初めて読んだのですが、それとなく人となりが分かるような、けれど主人公たち以上に目立たないように書かれれていて読みやすかったですね。BL小説ってキャラクターノベルの側面も持っていると考えているのですが、キャラ被りとか口調の被りとかもそんなに無くてストレス無く読み進めることができました。主人公がオネエ口調ということでかなり判別がしやすいというのは大きいと思います。

少し気になったこととしては、やっぱりBLにおけるゲイカルチャーの描かれ方が正しいのかそうでないのか、読者に判別できない書かれ方をされてるところです。私の読解力や知識が足りないと言われればそこまでなんですが。新宿二丁目が舞台として描かれているので、なおさらそう思います。2012年に書かれたもので、確かにその時期はまだ「ホモ」が差別用語といった話は聞いた記憶が無い、とは思うのですが……攻めの描き方がステレオタイプの増産にも見えて、少しモヤモヤしました。令和の水の味に慣れている身からすると、結構価値観に対して違和感を持つシーンがあります。あと同作者の『秘密(2007年)』でディスレクシアに対してそこそこ丁寧に書いていたけど受けの吃音については雑な節があるな……とも感じました。

 

気になるところはあれど、勢いや読みやすさなどで楽しませる力があるいい小説でした。『……愛は恥ずかしい。愛はみっともない。けれど愛があるのは、すごく幸せなことだ。』いい言葉です。作中の一文ですが、おそらくこれ主題だろうな、と思わせる強さがあります。主人公二人がラブラブすぎて砂糖を吐きそうになる! 主人公二人の不器用さにストレスを抱く人には不向きかもですが、転じて好感が持てればそのまま一気に読み進められるのではないでしょうか。

今更『はじめてのBL展』行った話

閉館1時間前に辿り着き、急ぎすぎて雑に撮った写真しか残っていなかった図

 

概ねよかったです! 思った以上にしっかり作ってあってびっくりしました。

BL史と言うと、JUNEが重要すぎてそこに紙面を割いていたら終わる……といったことが多い印象がありました。しかし年表や展示を見る限り、近年の商業BL作品にもフォーカスして展覧会を作ってくれていたところがかなりよかったです。

表紙デザインとかを紹介するページや、BL雑誌を紹介してくれているところもよかったです。雑誌ってどうしても単行本に比べて影が薄くなってしまうところがあるので……

 

個人的にBLゲームとBL短歌についても言及があったことが嬉しいと同時に、表面を撫でる程度で終わってしまっているところが残念にも感じました。

まずBLゲームについてですが、『ラッキードッグ1』のTennenoujiさんも形態としては同人なので、『学園ハンサム』に“同人作品”の注釈をつけるならばラキドにも同じ注釈が必要なはずなのに、どうして……となっていました。


それと、展覧会そのものが全年齢だったこともあり、舞台化やアニメ化など全年齢展開されたBLゲームしか載せていないのかな、と感じました。スロウ・ダメージは書いてなくてDRAMAtical Murderが載っていたので多分これです。

古書店街の橋姫もSwitchに移植されて全年齢になっているのに書かれていない理由とは……と考えていました。BLゲーム大賞をとっているので書いていて欲しかった……

www.youtube.com

BLゲーム史についてはBLゲームの箱さんが動画を作ってくださっているのと、Cool-BさんがBLゲーム史の本を作っているのでそこが一番参考になってきそうだな……と思っています。

 

BL短歌については共有結晶が紹介されていたのがとっても嬉しかったです!

野志保さんの『われらの狩りの掟』と黒瀬珂瀾さんの『黒耀宮』などがあげられるので触れていて欲しかったな……とも思いました。

 

なんかそんな感じでした。
うだうだ書いているのですが本当によかったです。商業BLのメインストリームが漫画になってしまうのは仕方がないと思いつつも、BLのコンテンツってたくさんあることを紹介してくれていたの、嬉しかったです……!


年表は全部写真撮ってきました! 楽しかった〜

 

ゆきかぜ4部読んだ

www.hayakawa-online.co.jp

読み切って「よかった……」という気持ちになったので書いています。

当たり前ですが書評とかではないです

オタクが一人で浸っているだけ

 

面白かったですね〜。

各話のタイトルの付け方も美しいぜと思いながら読んでいました。

既刊を読んだのがかなり昔だったのですが、うろ覚えの感覚でも読めて助かりました。

 

それと『戦略的な休日』の中で、ブッカー少佐の一人称が「わたし」から「おれ」に変わる描写があるのですが、英語が母語であるブッカーに『一人称を公私で分ける』という概念が存在しているのかと驚きました。

おそらく神林先生の母語も、想定読者の母語も日本語だから生じていることだとは思うのですが(オタク萌え思考を排除した思考)

仮に意図的に書かれているとしたら、ブッカー少佐の持つ、言語に対する柔軟性の高さに萌えですぞwとオタクのムックになってしまう

 

それと田村伊歩大尉……好き!!!

超速でTwitterで「田村伊歩 pic」で検索した

桂城少尉もそうなんですが、小説の二次創作イラストって人によってキャラの外見が全然違って、見てて楽しいですね。

『自らの暴力性を認識し、制御した上で行使する人』のことがかなり好きなので、彼女の一人称で語られる暴力に関する話、かなりノリノリで読んだ。

続々と対ジャム戦に必要な人間がFAFに集まってきており最高

 

このままだとオタクがキャラ萌えしているだけになってしまう

認知とかの話について語る言葉を持っておらず敗北しています。感想で話すより原作読んだ方が早いんだよな……

雪風が飛燕にジャマー仕掛けたシーン超興奮した(たぶんみんなする)

BLUE GIANTを見た日記

見ました。

別の映画を見に行った時に予告を見て曲で心を掴まれ、原作を本当にミリも知らない状態で行ったのですが、よかったです(?)

 

上のように本当に語彙がないし、構成? とか? 何も考えていないため、とにかく感想に飢えているんだよ! という人向けです。オタクはオタクの感想文を読みたがるというジンクスを信じています。

 

デカめのネタバレがある!

 

大くん。

美しく、強く、残酷な人だな〜と考えていました。この映画は……主人公の成長物語では無い! もう最初からかなり成長しきっているし、別に「もっと強くならなくちゃ……」とくよくよしない。強すぎる。強くなる! と決めたら本当に強くなれるので、マジで逸材すぎる。

私は音楽に関してあまりにも無知なので、序盤での彼の演奏のレベルが全く分からなかったのですが、映像や周囲の人の反応で「どうやらすごいらしい」ということが分かり、音楽初心者にも優しい……助かる……と思いながら観ていました。

バスケしながら高校3年間川原でサックスを吹き続ける胆力、すごすぎる。土木のバイトしながら練習して音楽のことだけ考え続けて……という描写がすごい続くので、ここまで音楽一辺倒だと生活が崩壊するぞ、と思っていたら彼ではなく大家の生活が崩壊してしまった。そりゃそう……

雪祈くんが途中で「音楽を続けるには条件がいる」と発言していましたが、マジで……つらい。になっていました。

地味〜に家庭環境が推察できるように描かれているように感じたのですが、おそらく親がいない? そして音大へ行ったりレッスンを長期間受けたりできるほどの経済的余裕も無い? のかな、と感じ、普通に胸が潰れそうだった。

兄が買ってくれたであろうサックスを吹き続ける彼の才能がしっかりと評価されて華開いたのはとても良いことで、とても幸福なことだな……と思います。しかしミュンヘンでの住まい、どうするんだ……(おそらく原作に答えがある!)

なんか玉田くんに厳しいこと言わないのマジで残酷じゃないですか? 音楽が好き、熱くて激しいジャズが好き、誰だって最初は初心者、なんかすごい優しい主人公なんですが、あまりにも“何か”が突き抜けており、私は凡人なので見ていて少し怖かった。

 

一緒に見に行った人と感想会を行ったとき「宮本大は北島マヤ!」と発言してしまったのですが、概念としては割と似通っていると思いたい。

 

あれだけ才があり、かつ努力する人がそばにいたら萎縮するだろうなとは思うのですが、これは太陽に焼かれるイカロスの構図なのでオタクは黙って焼かれるのが正解!

 

玉田くん。

なんていい子なんだ。おそらく中盤から大くんに対し感情移入が難しくなることを見越しての初心者だったのだと思う。勘なので違っていても許して欲しい。

“できなくて泣く”のつらさが、まじで、つらい。

そして挫折してもちゃんと前を向いておりとても強い。

簡単にできることじゃないんだ、挫折から立ち上がることって……

So Blueの人に評価されているところを見る限り、彼も才というか、何かしらのギフテッドを持っていたのだと思います。人の良さというか。営業職、向いているんだろうな……

First noteを聴きに行った節があったので、一曲目のやつで「あれ? なんか違うかも」と恋愛サーキュレーションになっていたのですが、二回目で「これ!!!!!!!! これを聴きに来た!!!!!!!!!!!」と一人で大興奮していました。なんて良いステージなんだ。なんて……

 

なんて…………(泣き崩れる)

 

それはそれとして音楽で留年、正直この映画で一番つらかったですね。

普通に『ある』話だと思うし……。

途中から「休学してくれーーーー!!!!」と内心叫んでいました。休学して音楽してくれ!!!! 親のことを思うと、本当に心が苦しく、マジで休学して欲しい。したのだろうか(おそらく原作に答えがある!)

 

音楽わからんちんでしたが、彼のドラムの成長はかなり理解れたので演奏担当の石若駿さんに本当に感謝です。私たちもまたあのおじさんなんだよな。

ドラムソロ綺麗でしたね……

JASSのみなさんに共通していますが、音楽という聴覚でしか表現できないはずのものをどう視覚に落とし込むか、という点において演出をすごい考えたのだろうと思います。ありがとう、立川譲さん……

「こいつらと一緒にやりたいからドラムやってる」とても正しく純粋な動機で、とても正しく純粋な動機であったからこそ、あの一年半を置いていくことが出来たのか、と……思うと、つらいが……

 

好きだ……。

 

 

雪祈くん。

この人にこの漢字つけるの、ひどい!

助けてくださ〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

本当に劇場出てしばらく「沢辺雪祈……」しか発することが出来なくなってしまい、しばらく大変だった(主に同行者が)。

 

どうしてこんな……こんな……

ピアニストなんだぞ!

つらい……

どうして………………………………………………………………

 

音で人格が見抜かれてしまうのとかなんかこう、“存在る”よな。と思いました。

自分語りになってしまい申し訳ないのですが、自分がものを作った時に「残酷な子供のような無邪気な無責任さを感じる」と言われマジでその通りすぎてクソほど泣いた経験があるため、平さんにメタクソ言われている時の気持ちが痛いほど分かり、マジで大変だった。

私は彼ほど何かに打ち込めたわけでも無いのに……(急転直下)

 

自分語りではなくBLUE GIANTの話をするべきでは!? 

 

「スマートにやるんでね」とか言いながら楽譜のカット入れるのズルじゃん。

努力している姿を見せたく無いんだろうな……と思いつつ。玉田くんや大くんの努力を一切笑わないところも良かったです。

てかJASSのみんなって努力を馬鹿にしない。これってすごい。

努力を真正面から肯定してくれるし、無駄じゃないと思わせてくれる人が周囲にいるという環境って恵まれている気がします。

三人とも、出会えて良かったね……

 

なのに、何故……………………

 

大くんに「俺お前のピアノ好きだ」と率直に言われているシーンで爆泣きしました。

耐えきれん、こんなの!!!!!!!!!!!!

 

なんかさあ、「お前のピアノつまんない」って言ってきた人から「お前のピアノ好き」って言われるの、つらいというか、なんか……

 

「その人が一番欲しかった言葉を、なんの衒いもなく差し出してくれた」って感じがして、そういう経験って数年に一度あるか無いかだと思うんですよ。

本当に幸福なことだと思うんですよ。

でも彼の腕はもう……

…………

けれど事故に遭う前に、事故にあって弾けなくなってから、あの一瞬の最高のセッションに身を投じることが出来たことが……彼にとって幸福なことであると良いな、と思います。

 

音楽を聴きに行ったのに雪祈くんにメチャクチャになった人の感想文になってしまった。

音楽、全て良かった!!!!!!!!!!!!!!!

私は本当に耳ポンなので(カラオケ行くと合わせたつもりでも全音ズレる)巧拙とかは音楽有識者の10%も分からないと思いますが、それでも良いものは良い!!!!!!!!!!!!

映画のかなりの部分が演奏パートに割かれており、音楽を聴きたくて行った身としてはマジで大満足です。

3DCGに対して色々言われているそうですが、上質な3DCGが見たかったらマリオに行くとか……としか言えない。

後半から2Dアニメーションでしかできない演出が増えていき、“音楽”とはなんたるかを画面と音そのものが教えてくれるので、加速度的に面白くなっていくので全てを信じて見た。

 

マジでよかったです。

あ〜〜よかった…………見て良かった……………………

 

間違いなくBLUE GIANTの世界では「俺はあの日、あの夜、あの時間、So BLUEに居たんだよ」と語る人が存在る。

 

伝説に…………

キモすぎるのでここで終わります。

めちゃ昔に書いた劇場版スタァライトの感想文

めちゃ昔に書いた劇場版スタァライトの感想文が発掘されたので放流します。ほぼ当時の感想そのままです。

映画を見た直後の感想+自分用なので、他の人の感想に飢えまくっている人向けです。ネタバレあります



見てる間は何が起こってるかよくわからないまま轟速で場面が転換していくので「キリン!!お前だけ納得してるんじゃない!!」と思いながら見ていたはずなのに家に帰ってきてから1人で思い返すと腑に落ちるところの多い不思議な映画だった(腑に落ちたと思い込んでるだけだとは思うけど)。
め〜っちゃよかった………………あとめちゃくちゃ泣いた。
パンフは売り切れていたのでもうひと泣きしていました。

案の定と言った感じで大場ななさんが1番好き……でもまひるちゃんも好き……でもみんなすき……関係性だけで言うと真矢クロも好き……。

というかわがままハイウェイめちゃくちゃ好みだった……………花柳香子さんのお声がバチ好みだしレヴュー直前の「うっといねん」の一連のシーン及び怨みのレヴュー見ながら「????(三年目の浮気が流れてくるのか??)」みたいな雰囲気になった記憶。
映画全体でも4回くらい「近い近い近い近い!!!!副音声ついてたらキスコールされてるレベルで近い!!!」って叫びそうだったから映画館で見てよかったなって思いました。

ワイドスクリーンバロック、という概念自体マジで馴染みがなくて、昔読んだ草野原々の『最後にして最初のアイドル』という短編を作者本人が「実存主義ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSF」と称していた程度だったので映画館で映像を浴びながら「何?」しか多分言葉が出てこなかった。
ワイドスクリーンバロック、単語を調べても「構成とかも好き放題やります!!!!」って意味のジャンルなんか? という解釈しかできなかったけど、劇場版スタァライトは割とリアルタイムでの構成はめきょめきょしてたように感じたし、やっぱりワイドスクリーンバロックなのかもしれない……。
帰宅してから思い返すと妙にわかりやすく感じるから「構成がうまい…」と思いました(読書感想文?)。

なんかもう……すごかった……初手皆殺しのレヴューで「あぁ!?!?!?」になったし「あ……………………………」にもなった。
大場ななさんはすごい。

まひるちゃんがひかりちゃんに詰め寄る競演のレヴューも超怖くて最高だった。

「列車は必ず次の駅へ。なら、舞台は? 私たちは?」という問い、めちゃくちゃ怖い。
列車は目的地に着いてもすぐに次の目的地へ向かう。
私たちが何かを成したとして、その次は?という問いかけって捉えたので…………………。
その問いかけを投げてくるのが大場ななさんなのも………皆殺しのレヴューのラストで問いかけてくるのも……………。

なんかこう……「あとは卒業だね、劇団に受かったり、大学で学びたいことを学んだりできるといいね」って期間って、目的が「受かる」ことになりがちで、でも別に大学とかに受かること自体が人生の目的地になるわけなくて(なぜなら入学後にも人生は続くし、なんなら卒業後の方が長い間であるので)、卒業を控えた高3って見方によっては「強制的に訪れる卒業という変化に向けて、ゆるやかに停滞していく時期」とも捉えられることができる。

多分……。

知らんけど……。

なら舞台少女としての歩みを止めてることに変わりがないのでは?と思ってしまう。

かれんちゃんは「進化し続ける」と言っていたことや、ひかりちゃんからの「私たちはもう、舞台の上」というメッセージを受け取っていたこと、1人だけ進路希望が空白(着地点が不明→止まる駅が決まっていないから走り続けるしかない)だったことから、かれんちゃんは皆殺しのレヴューに参加しなかったのかなと思ってる……。

個人的に、もしかして皆殺しのレヴューに参加しない世界線もあったかも?と考えてるキャラに真矢さんがいて、なぜなら彼女だけが大場ななの「なら、舞台は?私たちは?」という問いかけに答えられていたから。
彼女は生粋の舞台人なのかな〜って思ってる。
でも彼女もゆるやかに停滞していく派閥に入ってたから(進路希望で新国立って書いてたし)レヴューの舞台に立たされた…?

なんもわからん。

なんも自信ない。

でも大場ななさんがじゅんなちゃんにキレたのは超わかる。

「なんだか、強いお酒を飲んだみたい」ってセリフ、明らかにポエティックで戯曲か何かの引用だろうし(調べたらシェイクスピアのヘンリー四世らしいけど真偽は分からない)、そんな『舞台の上』用の言葉に対して「未成年だよ?」って『舞台の外』の言葉返されたらそりゃ「は!?!?!?お前舞台勝手に降りたんか??」みたいな気持ちになるし、シェイクスピアからの引用が確かならじゅんなちゃんに絶対続きのセリフを答えて欲しかっただろうな……って…………………。

じゅんなちゃんが『舞台の外』のセリフで返してしまったように、皆殺しのレヴュー時点での彼女らは多分もう『舞台少女』としての死を迎えていたんだと思ってる。
で、大場ななさんが1度全てを壊すことで、彼女たちはまた『舞台少女』としての生を走り出すんじゃないかなって…クロディーヌさんが真矢さんとのレヴューで自決→蘇生をしたように……。

しかし皆殺しのレヴューで1度リセットを試みるのが変化を恐れて再演を繰り返してきた大場ななさんなのが……すごい……………あと大場ななさんは進路希望で「舞台を作る立場と舞台に立つ立場」の両方を検討してたから、それも鑑みるとスクラップアンドビルドを試みる立ち位置としての大場ななさんがすごくハマり役に思える。

かれんちゃんは皆殺しのレヴューを経験しなかったけど、ひかりちゃんと対峙した時に発した「私には、何も……」的な言葉の後に『舞台少女』としての死を迎えていたはず。

かれんちゃんは「ひかりちゃんと2人でスタァライトする」ことが舞台に立つ目的だったからこそ頑張ってきた。だから劇場版でいっぱい幼少期の描写したのかなって。
人生のほとんどをつぎ込んできた『舞台に立つ目的』をアニメ本編でほぼほぼ達成してしまった今、かれんちゃんは舞台に立つ目的どころかアイデンティティも何もかもを失ったように感じてしまったのかなって……思った……。

で、アタシ再生産は『自我を確立する』ことって勝手に解釈した。

自我を確立して、自分の意思で、自分のために、戦う…………………………………………。

強い自我が無いと出来ないことだと思う。

だから勝負服も1人1人違うんだろうし。

最後のセリフの直前、ひかりちゃんの呼び掛けもあってかれんちゃんはアタシ再生産!ってするんだけど、この場合は『空虚な自己に気づいた時、自分の人生を振り返って、その中に己のアイデンティティを見つけて新しく自我を確立する』ことなのかなって……。

自分が何者でもなくても、何も無いと思っても、自分は自分が生きた時間だけ生きてきたことは確かで、その時間はどれだけ虚無的だろうと、思考や呼吸をしている限り虚無になりようが無いので………………(知らんが……)。
それでいて、舞台に立つ目的を失っていたかれんちゃんが「ひかりちゃんに負けたくない」という新しい目的を見つけて『舞台少女』として生まれなおり、『舞台少女は次の舞台へ』という未来を提示することで大場ななさんの「なら、舞台は?私たちは?」という問への解を出して終幕…………


なのかなあ……………………………………………………

めちゃくちゃ難解だったなあ……………

やっぱり…………………………………

でも知らないうちに涙が出てきたんだよね………………

劇場版スタァライト…………………………

なんでだろう……………………………………

なんで………………………………………………………………………………

産形邸の六天狗ーーーーーー!!?!!!!!!!!!!!!!

こんにちは。

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「産形邸の六天狗」をやってください。

そして出来れば感想文を書いて私に送ってください。

強欲なアゲハ蝶か? 僕の肩で羽を休めておくれなのか?

そうかもしれません。

なぜならこの怪文書は私が私のために書いているからです。

産形邸の六天狗を完走し終えた直後に「産形邸の六天狗 感想」と検索してヒットしたURLを全てクリックしていくうちに次第に検索結果を占めていく、市町村が地域の天狗信仰についてまとめてくれてるPDF、PDF、地元のホームページ……日本のみなさん、民間伝承の保全及び電子化、本当にありがとうございます!!!!!

“あったること”の保全、サイコーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

それはそれとして私は産形邸の六天狗を完走した人間の悲鳴が読みたくてたまりません。どれだけ感想を読んでも読んでも読んでも読んでも、欲望というのは底がつきませんね。帷子百世、お前もそうだろ?

というわけでここからは、というかこのページは全て今の私(既プレイ)による未来の私(既プレイ)のための怪文書です。地産地消

未プレイの人間は読まないでください。

まだ見ぬ激オモロフィクションという最高の酒を、ネタバレという水で薄めるなんてことしないでください。ダメ押ししておくか。

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というわけでね。思ったけど既プレイの人にも支離滅裂な文章を読ませることが申し訳ないので、ここから下読まなくていいです。

 

序盤、同サークルさんの「糖衣」を思い出してニッコリしました。

開始した時、なぜか時空が歪んでおり友人と画面共有していたのですが、黒塚一動の言動に対し冬のいもうと初見の友人が「この人ヤバくない?」とコメントしており、そうだね。になりました。

なんだよ「せっちゃんのデカパイ禁止法で極刑にして」とか「せっちゃんのウェストバージニアに俺のエセックスを……」って。そりゃ青山せつな(既プレイ者に向けた感想文なので登場人物への説明を放棄しています)も「成人男性の『にゃおにゃおみー』は国と顔面偏差値によっては極刑だからな」と言いますね。言うか? 言ってたんだよな……。黒塚一動だって「みー」って言ってたし。

序盤とか言っておきながら全然序盤じゃなくないですか? でも産形邸の六天狗の『全て』を知った今、序盤の記憶が後半の記憶によって『答え合わせ』がなされており、冷静な目で見ることが出来なくて…………………………………………………

 

六天狗とはいったい何か。

デスゲームですね。興奮しました。

野辺万里の死によって判明するのもいいですね。

>「野辺万里様のご退場を確認いたしました。残り五名、引き続き六天狗を続行いたします。」

ここで身体中の血管がすごい勢いで稼働し始めた感覚がしましたね。

「始まったーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」ってなりました。

>女の産道を経た者がマクベスを倒せないように。

>天狗の惨道を経た者は、もはや人の理で裁けない──

>六天狗の幕は開いてしまった。

本当に綺麗で、涙ツゥ……になりました。こういう文章に出会うと、日本語が母語でよかったなあって心から思います。

 

というか産形邸、特殊設定ミステリじゃないですか?

・ここでの殺人は天狗の仕業として処理される

・屋敷の使用人たちは六天狗参加者を害さない

・六天狗の参加者内で行われる殺人は黙認される

その中で唯一「まとも」な「常識」を持ち合わせてしまった青山・ホームズ・せつなと、得体のしれないにゃんこ系イケメンこと黒塚・ワトソン・一動の明日は……どっちだ!!!!!!

どっちでもないですよ。

え?

だっていちせつって永遠であって欲しくて……………………

いくら永遠を願っても終わりというものは来てしまうのでは?

黒塚一動って大場ななさんらしいんですよね(大嫌いよ……天狗の呪いなんてぇええ!!!!)。

? 

六天狗に参加した動機が「好きな人と永遠に一緒にいたい」な時点で、何か“存在”ると思っていましたがここまで切実な感情をかっ飛ばしてくれるとは思わなくて、なんかずっと叫んでいました。隣の部屋に住んでいる人に本当に申し訳なくなりました。

初見の時は「待って!!!!! あなたは青山せつなを抱くんですよね!?!?! 好きな人って……青山せつなのことですよね!?!?」と懐疑オタクになってしまいましたが、全てを知った今ならどっかりと後方腕組みオタクになれます。

「世界が悪い」と言い切るあの強さ、いい意味で見習いたいですね。イチドー、頭と舌の回転が早い美しい男という時点でもう役満で命助かりました。ラストの弁舌、すごくなかったですか? 泣いちゃった。ああいうふうに読み手の読むスピードを強制的にコントロールさせる手腕って、小説じゃできなくて……ノベルゲームでしかできなくて……

最高の物語と言葉を浴び続けてちょっと今、おかしくなってるんですが、以前友人に「お前の正気は正気に見えないよ」と言われたのでこのままいきます。

のラスト、怖くて怖くて震えていたし青山せつな視点で見ていたのもあって苦しかったんですが、が来てからずっと脳が揺さぶられ続けててあんまり記憶がないです。

のラスト、すごくないですか?

私は「くそッ!! また語り手を信用しちまった!!!!!!!!!!」と叫びました。作者の掌の上でコロコロしてますね。そしてなぜ青山せつなが凶行に走れるのかの理由も後から聞いてくるのが本当に綺麗で興奮しました。

というか「黒塚一動と青山せつなは常に一緒に行動している。青山せつなは黒塚一動を監視し、殺人や自殺をしないよう見張ってた。故に黒塚一動は、一連の事件の犯人たりえない」ことは事実なんですけど、その逆が成り立つだなんていつ実証された? になった瞬間、すごい勢いで汗が噴き出してきてやばかったです。

>「俺の優先順位は法律でもモラルでもない、いつだって青山せつななんだよ? 俺は愛するホームズの犯罪を咎めない、最低最悪のワトソン」

(中略)

>「だって──あんた以外、どうでもいいんだもーん」

絶叫マシーンでもあんな声出ませんでしたね。

でもその後にアホみたいにか細い声が出ました。

私は近親相姦の化け物なんですが、その中でも特に兄弟BLが好きで……

つまりは兄弟があって……最高に燃え上がるバトルシーンがあって……

あそこ舞台化した時に火柱上がるシーンですか? それともオレンジの照明が舞台を照らすんですか?

マジでずっと面白かった記憶しかないですね。こんな呪いと祈りのがんじがらめ、ほどけるのか? 呪いって「まじない」とも読めるらしくって…………………

でもほどけててすごいびっくりしました。人間の可能性って無限なのか?

そうらしい。

なんかこんな「生きよう。それも、良く生きよう」と思える心地なかなか無いですね。

青山せつなのおかげです。

だって百円玉のところ……

どうなるんだ? どうすれば……どうすれば……だって詰みじゃん。とか思ってたのに、すごいところついてきてて……糖衣の時も思ったのですが、冬のいもうとさんのゲームは解決方法が美しく、そして思いもよらないところから最適解を引き摺り出してくれている感じがしてマジで読んでてすごい興奮しますね。

ラストのラストも興奮しました。ずっと一緒だ、の後に出てきて文字列を見て「あーー!!!!!!!!!!!!!!!!」みたいな……こう……これって既プレイの人はわかりますよね? わかる……(地産地消

海と自カプ概念、一生好きな概念なので最高でした。いちせつ一生一緒に居てくれ屋でも開業しようかな。

 

六天狗参加者の話をしましょうか。まずは…………渡千尋こと、わっち!!!!!!

いやわっちこと渡千尋なのか? わかんないな。

だってこの順番って多分誰にも、それこそ渡千尋≒≠わっちにもわからないじゃないですか。今数学科の人に殴られそうな文字列が出てきませんでしたか?

それはそれとして彼のことは好きですね。帷子さんあたりの諸々で「怖すぎるー!!!!」と叫んでいましたが、めちゃくちゃ怖いということはつまりめちゃくちゃ面白いということです(めちゃくちゃ面白いホラーはつまりめちゃくちゃ怖いということですよね? それと同じです)。あと煽りの語彙がいい感じで好き。yourtube、文字列があまりにも自然で一瞬わかりませんでしたがこの世界ではゆあつべなんですね。しかしところどころで描写される彼の「ユアチューバー」としてのペルソナに恐れ入ってましたね。だからってベッドは選んだほうがいいと思うが……。

 

帷子百世さんの話でもしましょうかね。

底が無いものってありますよね。幽霊船を追い払う時に使う柄杓とか……物欲とか……睡眠欲とか……産形邸の六天狗の初見感想文をとにかくたくさん読みたいという欲求とか……。

言うなればずっと穴に落ち続けるということですからね。怖いですね。

でも落下の瞬間っていつかは来るらしくって………………

その時に蜘蛛の糸を垂らされたら誰だって飛びついちゃいませんか? それこそ“普通”の人間なら────

でも糸の先に居る奴が釈迦じゃなくて人非人って知った時点で引き返すと思うんですけど。それはそれとして家庭環境でとんでもないことになってしまった気弱な銀行員という肩書きだけでなんか諸々をペイできる強みがあるんですよね彼には。

おい! そこは無様でいろよ! と思うであろうところ、全部無様を貫き通してくれたので超よかったです。でも君のことを記号とか道具とかじゃなくて、ちゃんと一人の人間として尊重して心から求めてくれる人がいたら、もっと超よかった人生なんじゃないかな……でもごめん! こういうフィクションの男が好きなので、ラストの諸々は反芻し続けます。

 

乙骨十全……もといマウントおじさん!!!!

好きですね。現実にいたら絶対に無理だが……。

十全という名が体を表しつつも、それでも隙が絶対に生まれてしまい、ことごとくそこを突かれている印象があります。でも満ちた月ってあとは欠けるだけらしくって…………

さりげなく奢ってるシーン好きです。六天狗であんなに人でなしな一面を見たはずなのに、嫌いになれないのはやっぱり彼のいろんな一面を独白や現実でも見ることができたからでしょうか。それとも単に頭の回る男が好きすぎるだけなのか?

彼も家庭環境でめちゃくちゃになってますね。というか産形家に関係がある時点でもうめちゃくちゃなのでは? 産形兆は人災だからな。

 

名前を出したし、産形兆、もとい産形億人の話をしますね。

最期で興奮しちゃった。近親相姦の化け物なので。

一方的な献身って、受け入れるにしても「好意的/利用目的」と意図が変わってくるかと思うんですけど、前者がいちせつで、後者がこの父子だったような気がします。

神殺しなのか? と思いましたが、産形兆の自認は最後まで人間っぽかったので人殺しなんですかね。でもその理屈がまかり通っちゃう世界線なら多分ゲゲゲの鬼太郎がきららアニメとして扱われてると思う。

 

なんかもっといろいろ話したいはずなのに、興奮の反動と眠気で意識が朦朧としてきたのでここで終わろうと思います。話したりねぇ〜!!!になったら追記しに来ます。

ありがとうございました。

 

 

糖衣 大江尊也でわやになる

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ヤシロさんルートまで終わり、大江尊也でめちゃくちゃになっているので書きますね。

大江尊也ルートでわやになっているのではなく、大江尊也でわやになっているところがポイントです。わやになった脳で書いた結果なので当たり前なんですが、以降全て中身がない言葉の羅列なので、この文章を読むより糖衣本編を読む方がいいですよ。

そんなことはどうでもいいんですよ

 

本当はヤシロルートのヤシロさんのヤシロさんらしくないところやヤシロさんらしいところでもパソコンの前でおかしくなるくらいめちゃくちゃ萌えて、「あっ、オタク古代語の『萌え禿げる』ってのは、萌えすぎて頭に血が昇って髪の毛の感覚がなくなることを禿げたと錯覚したからなのかな」と気づきを得たりしていたのですが、なにぶんたにしパンがかわいすぎたので…………(?)

 

たにしパンとかいう謎の言葉、前情報として仕入れていても新鮮な驚き・萌え・ときめきを感じたので本当にすごい。ズルいぞこの叔父。定期的に思い出してはニチャ笑顔になりすぎて顔面のポリゴンを破綻させています。

悦史ルートで「本当にこの三親等、攻略できるのか?」と思っていましたが渡辺蘇芳くんじゅうななさいがかわいすぎたのでなんとかなりましたね。焼肉や水責めがあったりしましたが……

 

焼肉については後で言及します。でもこれだけ言ってもいいですか?

ベーコンを焼きながら糖衣をやったらダメです。

後悔します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

近親相姦の化け物なので大江尊也がデレを見せ始めた瞬間「叔父甥!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と叫び続ける妖怪になりました。地の文で何回か大江尊也の二人称を『三親等』と表現されていたのが印象深いのですが、シンプルにリフレインによって印象深くなっているのか、私が近親相姦の化け物すぎて三親等の文字列を見るたびに脳に焼き付けてたのかわかりません。すみません。

 

序盤で蘇芳くんが進路について大江尊也から質問されるんですが、マジで苦しくて泣いちゃいました。未来の話ってただでさえ最悪に怖いのに、その話をふってくる人が最悪に怖い人だったらもう……最悪の相乗効果でどん底じゃん……。となっていました。

それはそれとしていつにわにいたが来るかわからなくて常に身構えていたりしていました。

家の中に居場所が無く感じるの、流浪の民だった蘇芳くんにとってもうめっちゃつらいだろうな……そりゃヤシロさんに懐くわ……と思いながら見てもいました。しかしこのメイドガイ清涼剤すぎる……。

それと鴻森が蘇芳くんにあんなつっかかっているの、指令だからというよりは「その椅子には俺が座るはずだったのに」という感情が原動力なんだよなと思うと味わい深いですね。

その後の叔父甥の喧嘩→出奔でわ……! となったりもしていました。どっちの言い分にも正しさが存在している場合、議論という行為はお互いの妥協点を見出すための確認作業にしかなりませんからね。だから譲歩の感情が双方にないとこういうふうにこじれるわけで………………

 

………………………………

 

「今の俺と同じように」という大江尊也特効の言葉の後の大江尊也の表情をみなさんは見ましたか?

私はぐちゃぐちゃになりました。この時点で「もしかして大江尊也、渡辺蘇芳のことめちゃくちゃ大切なんじゃないか?」と思い始めました。

それはそれとして車に乗ったら駅じゃないところに連れて行かれ始めた時は身が凍りました。数分で溶けたのでよかったです。

どちらのルートでも茂狩村を一望できる場所に行くんですよね。こういう対比があると喜びで溶けるのでどんどんやって欲しいです。

そして謝ることができる攻め……人ができている!!!!百億点!!!!!

渡辺蘇芳くんも人ができているので、この二人超平和カプじゃん♪かわいい♪になっていましたがそれはそれとしてこの村には鬼が居るし、お前は浦戸悦史ルート終盤を本当に読んだのか?

 

それと少しづつ過去の因縁とか血縁とか諸々が解放されていって、情報が提示されるたびに鼻息を荒くしていましたね。面白すぎて……

卓球のシーンが激アツバトル描写になるなんて私思ってもみなかったんですよね。

しかし大江尊也の得意なスポーツが剣道と卓球なのマジでわかる。この人は室内スポーツかつ個人戦のやつが向いてると思うんですよ。あと華道とか…(??)

それと卓球の対戦相手の二人が兄弟と知った時は感謝が止まりませんでしたね。多分これ別作品からの出張だと思うんですが、先に書いた通り近親相姦の化け物なので大変興奮しました。調べたら義兄弟のようなので、正しくは近親相姦ではないっぽいんですが……でも兄弟なので全てOKです!!!!!!!!!

それと大江尊也の髪を下ろした立ち絵と学生時代の立ち絵を連続で食らって死んでいました。

リアルですごい声が出たので、数分ほど隣の部屋から壁ドンされないか不安になりましたね。助けてください。

それはそれとして学生時代の大江尊也も序盤の蘇芳くんと同じように家に居場所を感じられなかったのだと思うと胸がキューってなります。唯一の救いのために献身的になるのもキューってなります。その中で二番星のような存在だった渡辺蘇芳……

オタク・ポエム? そうですね。

>「尊也さん、俺は」

>「お袋の代用品ですか」

カァーーーーー!!!!!!!!!!!!!!ってカラスになりました。

あとこれでもカラスになってました。焼肉……

焼肉は食べるものであって見るものではないんですよね。「今から私と一緒に、焼肉を見に行こう」じゃないんですよ。ゲームを起動しながら「お腹減ってきたしベーコン焼いてパンに挟んで食べちゃお♪」とか思ってるオタクが画面の前に居たんですよ。本当にこのシーンに来るより前にご飯を食べた方がいいです。このシーンの後にご飯を食べようという気にはなれないので……。

>浮世の無聊の慰めに、せいぜい楽しませてくれよ、スクウォッター

スコッター - Wikipedia

しかしこの叔父語彙がキレキレすぎる。

鴻森くんも名に恥じないことを色々やっていましたね。

それとここらの渡辺蘇芳くんかわいいかわいいでした。

>「だから君の是非は問わない。私は二度と君を手放さないと決めたんだ。たとえ君が嫌がっても」

さいこ〜…と声が出ました。安心してハグ&キスして欲しいです。こういう攻めに弱いんだオタクって。

それと未成年と淫行しないタイプの攻め!!!!!!!

最高ですね。倫理観のある攻め、自制心のある攻めは最高なんですよ。

最高ってのはなんぼあってもいいですからね。

最高といえばこのゲームをやって“酒の勢い”というシチュエーションも最高なんだと知ることができました。

二次性徴をとっくに過ぎた受けを膝に乗せる攻め。

普段はピシッとしている人が酔ったときに見せるちょっと幼い一面。

最高すぎて、晩酌として隣に置いていたほよろいの缶を優しく撫でました。アルコールよありがとう。

>「君が小さい頃に、こうしてたくさん撫でればよかった。一緒に遊びに行ったり、いろんなことを教えてあげればよかった。……今からでも間に合うだろうか?」

が良すぎてこれ走馬灯の何コマかに意地でもねじ込もうと思っています。

>「ところで、一つ聞きたいことがあるのだがね」

>「はい?」

>「君は一体いつ、大江の姓に戻るつもりでいるんだ?」

(中略)

>「この私と同姓になるのが嫌だなんて、死んでも言わせないよ」

も走馬灯に入っててほしいですね。これ死ぬまでに何度でも見たいな。

お箸を投げた後の「わざとじゃないよ」とかもキュートだ……って声が出ました。

悦史くんルートの人と本当に同一人物か? と思うんですが、同一人物ですね。そもそもえつっさんがルートの序盤と終盤ですでに同一人物か? となるくらいなので……それにこのゲームのタイトルって糖衣だし……。

あとヤシロさんの語彙が好きですね。

>「ヤシロは何も見ていませんよ。ええ、もちろん、お二人が朝から川中島よろしく激戦を繰り広げようとしていただなんて全然──」

>「蘇芳様、ヤシロはまず3時間は絶対に帰ってきませんからご安心を。そしてお二人が迎える熱帯夜、まさにエルニーニョ現象……にゅふふー」

かわいい。こういう距離感で祝福されているカップリングを見ると、うれしいな〜の感情になります。

蘇芳くんがオムライスを作るの、アーーーかわいい……となってたんですがその前のボルケーノが可愛すぎて一人で「どうしよう……」とか言っていました。その後のケチャップいちゃいちゃで「もうどうもできんな……」となりました。

そしてコーンポタージュのくだりであーあーーーあ────……かわい…………!?

になり、ターンエンドです。ちょっと手間がかかる料理がごちそうになる蘇芳くん、育ちが性格に見事に反映されていて良い。彼の家庭環境が顔を覗かせるたびに複雑な感情になって百面相をしていました。食べ過ぎ描写がくるとつい癖で「嘔吐チャンス!!!!!!!」とドラムロールを鳴らしてしまうんですが今回ばかりは着席していました。大江尊也さんの愛情とヤシロさんのおちゃめさが詰まってたものを戻させるのは流石に……アレなので。

「屠蘇の血の恩恵にあずかれるのは、ヒルコの心を捉えた者だけ」という設定開示で浦戸悦史ルートの終盤を思い出して卒倒したり地上にありながら己の血によって溺れ死ぬ典彦に喝采を送ったりしていたらラスボスが現れて、びっくりしましたね。

一周目のラストで巻き込まれてたので何かあるのか?というか何があったのか?と思ってたんですがアリアリすぎてわぁ〜になりました。人をやめた人に「現人」って名前つけるの、残酷ですごくいいです。神にはなれないんだなぁって思います。

それと過去の因縁が絡みに絡んで今に繋がっているのを見ると激アツになってしまうので、激アツになりました。一周目が終わった後にpixivに駆け込んだんですが、「みき……あつ……?」となっていましたね。今“理解”しました。みきあつですね。

それとこのあたり結構グロくてあっ!!!!!となりましたがボーイズラブゲームとグロは山と言えば川みたいなニコイチなことを思い出したので落ち着いて読むことができました。すみません盛りました。情緒めちゃくちゃになって「ァーーー!!!!!!!!」しか言えなくなってました。

しかし攻めにでっっかい感情を向けるサブキャラが居ると元気が出ます。男と男の間に横たわるでっかい感情(報われない)!イーーヒヒヒwwwみたいな声が出ますね。

執着というよりもう粘着でしたね。長いこと抱えている間に歪に変質しちゃう感情、いいよね……向けられる方はたまったもんじゃないが……

それとCuriosity killed the catが起こってましたね。その結果すごいポーション投げが起きていて興奮しました。ヤシロさんも来てくれてありがとう……。

あと解決方法が超美しくてため息つきました。こんな……こう……

すごい!!!!!!!!!!!

何もかもを放棄したのか? でもすごくて……面白くて……楽しくて……ぶちあがって……

とにかくすごかったので糖衣はやった方がいいです。もうこの文章の六億倍はすごく、面白く、楽しく、ぶちあがるので……………

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ダメ押しで乗せておきます。因習の村最高BLを読むと元気が出ますね。この物語を書き上げて、それをゲームという形にまで昇華した人がこの世に存在するというだけで尊敬と感謝の念が湧き上がってきてすごいです。

ありがとうございました。